未経験からインフラエンジニアになるには?道すじと、身につくこと・年収
インフラエンジニアは、サーバー・ネットワーク・クラウドなど、システムの土台を作り、止まらないように動かし続ける技術者です。未経験から目指す人の道すじと、スキルの段階ごとの年収をまとめました。
まず、結論
結局、何から始めればいい?
CCNA(Cisco Certified Network Associate。ネットワーク機器の大手、シスコ社の資格)の基礎になる入門書、『1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版』を1冊読んでみるのがおすすめです。 ネットワークは、インフラの仕事のすべての土台になるためです。 本を読み進めるのが難しければ、講師が解説する講座や、就職の支援のあるスクールを使いましょう。
未経験でも就職できる?
学歴や資格は必須ではありません。中途の採用では経験が重視されるので、未経験の人は、研修のある会社や、運用・監視(システムが止まらないよう見張る仕事)から始める求人を探しましょう。 CCNAやLinuC(リナック。Linux〔リナックス。サーバーで多く使われる、無料で使えるOS〕の技術者の資格)を持っていると、知識があることを示せます。
年収は?
スキルの段階が上がると、年収の幅も上がります。 厚生労働省の調査では、設計・構築の仕事で、段階が低いうちは420万〜620万円、いちばん高い段階では600万〜950万円の人が多くなっています。
未経験からの道すじ
ステップ1
パソコン・スマホがインターネットにつながる仕組みがわかります。
CCNA(Cisco Certified Network Associate。ネットワーク機器の大手、シスコ社の資格)の基礎になる入門書『1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版』を1冊読んでみて、続けられるかを確認しましょう。
ステップ2
講師の解説と、機器を操作する演習で学べます。
インフラエンジニアは需要が高いため、学習しながら就職の支援を受けられるスクールもあります。
ステップ3
試験は年中、テストセンターで受験できます。
ステップ4
サーバーを、文字のコマンドで設定・操作できます。
Linux(リナックス。サーバーで多く使われる、無料で使えるOS〔Operating System。コンピューターを動かす基本のソフト〕)。LinuC(リナック)レベル1が目安です。
ステップ5
システムが止まらないよう見張り、トラブルのときに対応します。
未経験の人を採用し、研修をしてから配属する会社もあります。
ステップ6
サーバーを持たずに、インターネット上でシステムを作れます。
AWS(Amazon Web Services。Amazonのクラウドのサービス)。AWS認定 クラウドプラクティショナーから始めましょう。
ステップ7
システムの土台を、自分で設計して作れます。
次は、応用情報技術者試験・ネットワークスペシャリスト試験を目標にしましょう。
スキルの段階ごとの年収
運用・保守の仕事
| レベル1〜2指導を受けながら仕事をする段階。ITパスポート試験・基本情報技術者試験の水準 | 420万〜700万円 |
|---|---|
| レベル3求められた仕事を、自分の力で進められる段階。応用情報技術者試験の水準 | 450万〜700万円 |
| レベル4専門家として仕事を進め、ほかの人に指示できる段階。高度試験の水準 | 510万〜800万円 |
| レベル5以上社内外で、専門家として認められる段階 | 667.5万〜1,086万円 |
設計・構築の仕事
| レベル1〜2指導を受けながら仕事をする段階。ITパスポート試験・基本情報技術者試験の水準 | 420万〜620万円 |
|---|---|
| レベル3求められた仕事を、自分の力で進められる段階。応用情報技術者試験の水準 | 450万〜700万円 |
| レベル4専門家として仕事を進め、ほかの人に指示できる段階。高度試験の水準 | 500万〜780万円 |
| レベル5以上社内外で、専門家として認められる段階 | 600万〜950万円 |
レベルは、ITSS(IT Skill Standard。IPA〔情報処理推進機構〕が作った、ITの仕事の能力を7段階で示す物差し)の段階です。金額は、その段階で多くの人が入る範囲です。
出典:厚生労働省 職業情報提供サイト(job tag)「運用・管理(IT)」・「システムエンジニア(基盤システム)」(厚生労働省が2023年度に行った調査)
インフラエンジニアは、何をする?
Webサイトやスマホのアプリ、社内のシステムは、サーバー(データを保管し、処理するコンピューター)の上で動いています。 インフラエンジニアは、このサーバーとネットワークを用意して設定し(構築)、その後も止まらないように毎日見張ります(運用・監視)。 最近は、サーバーを自社で持たずに、インターネット上で借りるクラウドで作ることが増えています。
なぜCCNAから?
CCNAは、ネットワークの仕組みと、ネットワーク機器の設定を問う資格です。試験の形式と受験料は、CCNAとは?にまとめています。 サーバーもクラウドも、ネットワークでつながって動いています。そのため、ネットワークがわかれば、サーバー・クラウド・セキュリティの仕事にも進めます。 CCNAを学ぶ最初の1冊は、ネットワークの入門書の『1週間でCCNAの基礎が学べる本 第3版』です。この本で基礎をつかんだら、試験の範囲を学ぶ本に進みましょう。
本が難しければ
本だけで進めるのが難しいときは、講座やスクールで学ぶ方法があります。 CCNAの講座では、講師の動画で解説を聞き、問題演習で理解を確認しながら進められます。 講師に質問しながら学びたい人は、インフラエンジニアのスクールを比較しましょう。スクールの中には、就職の支援まで受けられるところもあります。 受講料は、国の制度を使うと安くなることがあります。雇用保険に入っている人は、教育訓練給付で受講料の一部が戻ります。また、働きながら転職を目指す人は、経済産業省の補助の対象の講座を選ぶと安くなります。
転職の相談先
ハローワーク(国の無料の窓口)
年齢を問わず使えます。求人を探せるほか、職業訓練(無料か安い費用で受けられる公的な講座)の相談もできます。ITの職業訓練には、ネットワークやサーバーを学ぶ講座もあります。
就職の支援のあるスクール
CCNAを学び、就職先の紹介まで受けるスクールがあります。
ワークポート(転職エージェント)
みんスク
20代で、未経験からITエンジニアを目指す人が対象です。
無料のオンラインのスクールです。インフラエンジニアのコースでは、ITの基礎、ITパスポート試験の入門、CCNAの最初の一歩にあたるネットワークの基礎を学びます。学びながら、未経験から応募できる求人の紹介、応募書類の添削、面接の対策を受けられます。
レバレジーズ
ハタラクティブ
正社員として働いた経験がない人や、経験が短い人が対象です。
就職の相談、求人の紹介、履歴書の添削、1社ずつの面接の対策を、無料で受けられます。ITに限らず、いろいろな仕事の求人を扱います。
ジェイック
就職カレッジ
18〜35歳で、フリーター・既卒・第二新卒・離職中などの人が対象です。
就職の相談と、無料の就職支援の講座を受けた後、書類選考なしで複数の企業と面接します。ITに限らず、いろいろな仕事の求人を扱います。
どれも、利用者は無料で、採用した企業が費用を払う仕組みです。対象の条件と、紹介される求人の地域は、申し込む前に公式サイトで確認してください。
