デジタルスキル標準とは:DXリテラシー標準と6つの人材類型・役立つ試験
デジタルスキル標準とは、経済産業省とIPA(情報処理推進機構)が定めた、DX(Digital Transformation。デジタルの技術で、事業や仕事のやり方を変えること)の仕事に必要なスキルの指針です。デジタルスキル標準は、すべての働く人向けのDXリテラシー標準とDXを進める専門の人向けのDX推進スキル標準の2つで構成されています。
DXリテラシー標準
DXリテラシー標準は、すべてのビジネスパーソンが身につけるスキルを定めた標準です。項目は、DXの背景(Why)・DXで使われるデータと技術(What)・データと技術の使い方(How)・マインド・スタンス(考え方と行動)の4つです。 生成AIについては、2023年8月の改訂(ver.1.1)で、生成AIの使い方の学習項目と使うときのマインド・スタンスが加わりました。マインド・スタンスに加わったのは、次の3つです。
- 問いを立てる・仮説を立てて確認する力と組み合わせて、生成AIを使う
- 期待しない答え・著作権の侵害・情報の漏えいなどに注意する
- 生成AIによる生活と仕事の変化を知り、学び続ける
生成AIを仕事で使う知識は、生成AIパスポートで確認できます。
DX推進スキル標準の6つの類型
DX推進スキル標準は、DXを進める人材を6つの類型に分け、類型ごとにロール(役割)を定めた標準です。
- ビジネスアーキテクト(ビジネスアーキテクト・ビジネスアナリスト・プロダクトマネージャー)
- デザイナー(サービスデザイナー・UX/UI(User Experience/User Interface)デザイナー・コミュニケーションデザイナー)
- データサイエンティスト(データビジネスストラテジスト・データサイエンスプロフェッショナル)
- データマネジメント(データスチュワード・データエンジニア・データアーキテクト)
- ソフトウェアエンジニア(フロントエンドエンジニア・バックエンドエンジニア・クラウドエンジニア/SRE(Site Reliability Engineering)・フィジカルコンピューティングエンジニア)
- サイバーセキュリティ(サイバーセキュリティマネージャー・サイバーセキュリティエンジニア)
データマネジメントの類型は、2026年4月の改訂(ver.2.0)で新しく加わりました。AIを使う前提となるデータの整備・管理を担う役割が、より重要になったためです。
AI・データに関わるロール
AI・データに直接関わるのは、データサイエンティストとデータマネジメントの類型です。 データビジネスストラテジストは、事業の戦略に沿ってデータ・AIの活用の戦略を考え、その実現を主導します。データサイエンスプロフェッショナルは、データを処理・分析して、仕事の変革や新しいビジネスにつながる知見を導き出します。 データエンジニアは、データの収集・統合・加工・提供の仕組み(データパイプライン)を設計して作ります。
ロールごとに役立つ情報処理技術者試験
IPAが示す一覧では、すべてのロールで、応用情報技術者試験が役立つ試験に挙げられています。IPAの一覧は、改訂の前(ver.1.2)のロールに合わせて作られています。AI・データに関わるロールで役立つ試験は、次のとおりです。
- データビジネスストラテジスト(ITストラテジスト試験・プロジェクトマネージャ試験・応用情報技術者試験)
- データサイエンスプロフェッショナル(応用情報技術者試験)
- データエンジニア(システムアーキテクト試験・データベーススペシャリスト試験・応用情報技術者試験)
- クラウドエンジニア/SRE(ネットワークスペシャリスト試験・ITサービスマネージャ試験・システムアーキテクト試験・プロジェクトマネージャ試験・応用情報技術者試験)
ITストラテジスト試験などの高度試験の違いは、高度試験とはに記載しています。
仕事ごとのスキル
AIに関わる仕事ごとの必要なスキルは、AI関連の仕事と必要なスキルに記載しています。 応用情報技術者試験の講座は、応用情報技術者の講座で比較できます。
出典
- 経済産業省「デジタルスキル標準」
- IPA「デジタルスキル標準 資料ダウンロード」
- IPA「各ロールに有用な情報処理技術者試験」
